ブダペスト四重奏団のモーツァルト「ピアノ四重奏曲第1、2番」

画像今日は残暑の厳しい1日でした。
今日はモーツァルトのピアノ四重奏曲第1番ト短調K478と同第2番変ホ長調K493を鑑賞しました。演奏はミエチスラフ・ホルショフスキとブダペスト四重奏団のメンバー(ジョセフ・ロイスマン(vn)、ボリス・クロイト(va)、ミッシャ・シュナイダー(vc)です。録音年月はぼくの持っている国内盤(SRCR8746)に表記がないので分からないのですが、音質からして1960年頃のステレオ録音ではないでしょうか。
なおブダペスト四重奏団は、指揮者のジョージ・セルをピアニストに迎えてのこれら2曲の録音もありますが、そちらの方はぼくは聴いたことがなく、録音の前後関係は分かりません。

モーツァルトの2曲のピアノ四重奏曲はともに急・緩・急の3楽章構成を取ります。モーツァルトの6曲のピアノ三重奏曲はすべて3楽章構成で、また数多いヴァイオリン・ソナタもすべて3楽章以下です。とすると、モーツァルトのピアノを含む室内楽曲はすべて3楽章構成だということになります。
また彼のピアノ・ソナタもすべて3楽章構成であることを考えると、モーツァルトはおよそピアノという楽器を使う作品を4楽章以上に規模を拡大するという発想がなかったということでしょう。

さて第1番はト短調です。モーツァルトのト短調といえば、大ト短調と呼ばれる交響曲第40番、小ト短調と呼ばれる交響曲第25番が有名ですが、室内楽分野にも、弦楽五重奏曲第4番とこのピアノ四重奏曲第1番の2曲のト短調の調性を持つ作品が存在しているのです。
第1楽章はモーツァルトのト短調らしく悲劇的な曲想です。しかし第2楽章に入ると、静かで美しい旋律が息長く奏されます。第3楽章は軽快でコケティッシュな感があります。
このように楽章ごとに性格が変わり、聴き応えのある作品です。

第2番の方は、変ホ長調という調性にふさわしく、終始晴朗で優雅な楽想です。第3楽章ではピアノが華やかに奏され、ユーモアさえ感じられます。

ブダペストSQのメンバーとホルショフスキの演奏は、さすがに落ち着いたテンポで、堂々とした格調の高いものです。
これら2曲はあまり録音に恵まれておらず、たいへん貴重な録音だと思います。


訂正 本文で「これら2曲はあまり録音に恵まれておらず」と書いたのは、認識不足でした。最近気付いたのですが、これら2曲については、タワーレコードが、ワルター・クリーン/アマデウスSQ団員、プレヴィン/ウィーン・ムジークフェラインSQ団員、ショルティ/メロスSQ団員と、3種類も復刻し、現役の国内盤として存在しています。
また古い演奏では、現在は廃盤かもしれませんが、バーンスタイン/ジュリアードSQ団員がありました。
「あまり録音に恵まれていない」というのは誤解でした。
お詫びして訂正申し上げます。

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