カサドシュ/セルのモーツァルト「ピアノ協奏曲第23番」

今日も残暑の厳しい1日でした。
聞いた話では、ぼくの住んでいる都内S区の小学校では、先週から2学期が始まっているということです。しかしこの点は、都内の区や市によって違いがあるようで、従来どおり9月1日から2学期が始まる地域もあるようです。
このように住んでいる場所によって2学期の開始時期に違いがあるのは、いささか違和感を覚えます。また、まだ8月なのにもう学校に行かなければならない子供たちが可哀相な気もします。

さて今日はモーツァルトのピアノ協奏曲第23番イ長調K488を鑑賞しました。演奏はロベール・カサドシュ(p)とジョージ・セル指揮コロンビア交響楽団です。録音は1969年11月14、15日です。
なおコロンビア交響楽団とはブルーノ・ワルターの指揮したコロンビア交響楽団ではなく、セルの手兵、クリーヴランド交響楽団がそのように表記されているにすぎないようです。

モーツァルトのピアノ協奏曲、とりわけ第20番以降の8曲のピアノ協奏曲は名曲ぞろいで有名ですが、その中で聴く機会がいちばん多いのは20番K466と21番K467ではないでしょうか。
しかしぼくの考えでは、これらに続く22番K482と23番K488も、決して20番・21番に劣らぬ名曲です。
とりわけ今日聴いた23番はぼくの大好きな曲です。

第1楽章は上品で優雅なこと、この上ありません。ぼくはこの第1楽章が大好きなのです。
第2楽章はモーツァルトの短調らしく悲壮感が満ちています。
第3楽章は、コケティッシュで躍動感があります。
このように一分の隙もない、完璧な曲、それが23番K488なのではないでしょうか。

昔読んだ吉田秀和先生の著作に、「モーツァルトのピアノ協奏曲のような最良の音楽の良さは誰にでもわかるものではありません。私たちの音楽が世間で受け入れられるのはそのおかげです。」というような趣旨のブラームスの言葉が引用されていました。その時ブラームスの念頭にあった「ピアノ協奏曲」の中には、少なくともこの23番が含まれていたはずです。

カサドシュの演奏は、作品のありのままの姿を導き出そうとした、非常に折り目正しく端正なものです。永遠のスタンダードと言えるのではないでしょうか。セルのバックも彼らしく引き締まったもので、すぐれていると思います。
この23番の演奏としては、80年代に現れたグルダ/アーノンクール盤が有名です。ぼく自身もグルダ/アーノンクールは長く愛聴してきました。しかしここ近年、同盤はあまりにも刺激的にすぎるように思えるようになり、このカサドシュ/セルや、過去に本ブログに記事を書いたことのあるカーゾン/ケルテス盤をよく聴くようになりました。
このカサドシュ/セルは時代を超えて聴き続けられるべき名演だと思います。

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