ハイフェッツのブルッフ「ヴァイオリン協奏曲第1番」

今日の日曜の東京は冬晴れの1日でした。管理人は1回買い物のため近所に外出した以外は静養して過ごしました。

今日聴いたのは、ブルッフの「ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調」です。演奏はヤッシャ・ハイフェッツ(vn)
とマルコム・サージェント指揮ロンドン新交響楽団です。1962年のRCAへの録音です。

ブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番は急・緩・急の典型的な3楽章構成を取ります。第1楽章は鬱蒼としていて、いかにもロマン派的です。少しシューマンを思わせるものがあります。第2楽章がこの曲の白眉です。叙情的で美しく息の長い旋律を独奏ヴァイオリンが奏でていきます。第3楽章は躍動感があり流麗です。

このようによく出来た曲だとは思うのですが、どうしてか今一つ心に響いてくるものはありません。この曲には、昔から外面的に美しいだけで精神性が足りないという評価がつきまとっています。今日聴いた限り、管理人も同意見です。独奏ヴァイオリンによる聴かせどころは多いのですが、単に美しいだけで崇高さ・深さが足りない曲のように思います。
3大ヴァイオリン協奏曲というとベートーヴェン、メンデルスゾーン、ブラームスで、4大ヴァイオリン協奏曲というとこれらにチャイコフスキーが加わり、5大ヴァイオリン協奏曲というとさらにシベリウスが加わりますが、ブルッフはいつまで経っても加わってきません。それも仕方がないように思います。

ハイフェッツの演奏は「レコード芸術」誌などでは定評のあるものだと思います。演奏技術に長けた彼が、持ち前の技巧を発揮するのにちょうど良い場だと言えます。今日聴いて第1・3楽章はもちろん、第2楽章で独奏ヴァイオリンが息の長い旋律を繊細に紡いでいく個所などはさすがだと思いました。
ただ管理人はこの曲はもっと美音で聴きたいと思います。ハイフェッツと同世代ではオイストラフ、後の世代ではパールマンやムターのような美音家の方ががブルッフのヴァイオリン協奏曲に向いているのではないでしょうか。ハイフェッツの演奏は技巧的に上手いとはいえ、美麗とは言えず、ただ上手く弾いているだけ(もっともこれはブルッフに限らずハイフェッツの全ての演奏に言えることですが)と感じられ、不満が残りました。これが例えばオイストラフだったら、ブルッフの作品のの出来映えは今一つでも、ヴァイオリンの美しい演奏を聴くことができた、という感想を持ったのではないかと思います。

追記 ブルッフ「ヴァイオリン協奏曲第1番」については、過去にパールマン/ハイティンク盤についての記事を書いたことがあるので、その時の記事を自己トラックバックします。

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