マズアのシューマン「交響曲第2番」

東京は今週に入ってから暖かくなりました。春が遠くないことが感じられます。
今日はシューマンの交響曲第2番ハ長調作品61を聴きました。演奏はクルト・マズア指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団です。1972年2月25~27日の旧ドイツ・シャルプラッテンへの録音です。

シューマンはブラームスと同様、生涯に4曲の交響曲を作曲しています。ブラームスの4曲の交響曲の中で最も好きなのはどの曲かは、クラシック・ファンの間で意見が分かれる問題ですが、シューマンの4曲についても同様なのではないでしょうか。シューマンの4曲の交響曲は、いずれも優劣つけ難い傑作のように思うのです。
管理人はと言えば、迷います。強いて言えば、今日聴いた第2番が最も好きなように思います。

本曲は、急・急・緩・急の典型的な4楽章構成を取ります。第1楽章はダイナミックで壮麗です。ただしそれだけでなく、その底流にはシューマンらしい憂愁の影のあるロマンティシズムが流れているのが感じられます。
第2楽章はリズミカルなスケルツォ楽章です。
第3楽章は緩徐楽章ですが、ハッとするほど美しく崇高です。聴いていて陶然とした気持ちになります。管理人が本曲を好むのは、ひとえにこの緩徐楽章があまりにも美しいからです。シューマンは時々、ハッとするほど美しい緩徐楽章を書きます。別の例を挙げれば、ピアノ四重奏曲の第3楽章です。
第4楽章は行進曲風に明るく高揚して終わります。

マズア/ゲヴァントハウス管弦楽団のコンビは1970年代前半と1990年の2回にわたりシューマンの交響曲全曲録音を果たしており、今日聴いたのは最初の録音です。カラヤン、バーンスタイン盤のような強い個性はありませんが、本格的・正統的な堂々とした演奏です。
さらに当時のシューマンゆかりのライプツィヒのゲヴァントハウス管弦楽団が、重厚・堅固で素朴な音色を聴かせてくれます。シューマンの交響曲はベルリン・フィルや現在のウィーン・フィルのようなインターナショナルなスーパー・オーケストラで聴くのではなく、このようなドイツ伝統の重厚で素朴なローカルなオーケストラで聴くのがふさわしいのではないでしょうか。

マズアは生前、個性が乏しいというような評価を受けていたように思いますが、これは不当です。彼は個性が乏しいのではなく、個性を出そうとしないのです。自分の主観を抑えて曲の良さ、オーケストラの良さを引き出そうとしているのです。
今日聴いたゲヴァントハウス管弦楽団との正統的なシューマン演奏は、彼の多くの録音の中でも有数の名演だと思います。

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