マズア/LGOのシューマン「交響曲第3番『ライン』」

Kurt Masur - Eurodisc Recordings (16CD) - V/C
Kurt Masur - Eurodisc Recordings (16CD) - V/C
東京は今日も晴天ですが、日増しに寒くなっていくのを肌で感じます。
ここ数回のエントリーは室内楽曲の知名度の低い曲だったので、今日は有名曲をエントリーしようと思います。
シューマンの交響曲第3番変ホ長調作品97「ライン」です。
演奏はクルト・マズア指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団です。1973年3月5〜8日の録音です。

管理人はシューマンは交響曲を普段あまり聴きません。管理人にとってシューマンは、まずピアノ曲と歌曲の作曲家なのです。続いて3番目が室内楽曲で、交響曲はその次なのです。しかもシューマンの交響曲の中では第2番と第4番は比較的聴きますが、第3番「ライン」はあまり聴かない曲で、今日は3年ぶりくらいで聴いたように思います。

本曲は全部で5楽章構成という大きな構成です。
第1楽章は壮麗でスケールの大きい楽章です。ベートーヴェンのエロイカ交響曲を思い起こさせるものがあります。
第2楽章はスケルツォで、春夏の朝のような晴れ晴れとした明朗な楽章です。
第3楽章は静かな緩徐楽章です。しかしなぜか印象に残らない楽章のように思います。
第4楽章は深々とした荘厳な楽章です。その一方で堂々とした要素も感じられます。本曲で最も秀逸な楽章だと思います。
第5楽章は明快な楽章で、輝かしく高揚して終わります。

もっとも本曲を聴き終えて、曲の出来栄えがその後の交響曲第4番には劣るように思いました。全曲的に明るすぎシューマンらしい陰影に乏しいように思うのです。この点は管理人の趣味にすぎませんが…。

マズア指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管の演奏は、ドイツ伝統の正々堂々とした本格的な演奏です。録音時の1970年代のゲヴァントハウス管弦楽団の音色は、素朴で質実剛健さを感じさせるものです。古き良きドイツの伝統を感じさせます。華美に流れることはありません。シューマンやメンデルスゾーン、ブラームスのようなドイツ・ロマン派の交響曲の演奏は、ゲヴァントハウス管弦楽団やドレスデン・シュターツカペレのようなドイツのローカルさを残っているオーケストラが最もふさわしいのではないでしょうか。
マズアの指揮は、一切のケレン味のない正々堂々とした正統的なものです。マズアは日本の音楽評論家からは個性が乏しく平凡のように評価されていましたが、これは不当です。マズアは個性が乏しいのではなく、自らの個性を出そうとしないのです。自らの主張を抑えて曲の良さ、オーケストラの良さを引き出そうとしているのです。
マズアによる本曲の演奏は、ゲヴァントハウス管弦楽団のローカルな個性、素朴で実直な良さを生かした名演だと思います。

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