クラシック音楽のある毎日

アクセスカウンタ

zoom RSS アルバン・ベルクSQのドヴォルザーク「アメリカ」

<<   作成日時 : 2007/08/23 19:18   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

画像
最近ショッキングなニュースを目にしました。アルバン・ベルク四重奏団(以下、「ABQ」と省略します)が来年2008年度をもって解散し、世界各地で解散ツアーを行うというのです。日本には5月に来るようです。ABQは数年前、ヴィオラ奏者のトマス・カクシュカ氏が逝去されましたが、代わりに若いヴィオラ奏者が入団し活動を再開しました。それでぼく自身は、てっきりメンバーは代わったものの今後とも活動を続けていくものだと思っていました。それだけに今回の解散のニュースはショックなものでした。

まずぼくがあまりABQの良い聴き手ではなかったことを述べなければなりません。もっとも1980年代前半までのABQ、特にTeldec時代のABQは各奏者の卓越した技術、緻密なアンサンブルに加え、流麗ですがすがしい良さがあってぼくも好きでいたのですが、80年代半ばあたりから徐々に、緊密に過ぎ、各奏者が技を競い合うような演奏になってゆき、室内楽の枠をはみ出るようなスタイルになりました。ぼくはどうもその点が好きになれなかったのです。もっとすっきりした演奏が好みだったのです。少し話はそれますが、モーツァルトはその典型で、ぼくは80年代後半から90年代にかけてのEMIへの録音よりもTeldecへの録音の方を好んでいます。

しかしABQが1970年の結成から今まで、ほぼ四半世紀にわたり弦楽四重奏団の王者であり、室内楽界に君臨する存在であったことは疑いありません。最近リンゼイSQ、フェルメールSQとすぐれた団体の解散が相次いで報じられていますが、ついにあのABQまでもが解散するのか…と思うと感慨深いものがあります。来年5月の公演にがぜひ行かなければならないと思うのです。

さて今日聴いたのは、ABQの演奏するドヴォルザークの弦楽四重奏曲第12番作品96「アメリカ」です。1989年10月のライブ録音です。いうまでもなく「アメリカ」はドヴォルザークの室内楽でダントツの人気曲です。(余談ですが、私見では弦楽四重奏曲第13番作品106と同第14番作品105も「アメリカ」に匹敵する名曲です)急―緩―急―急という伝統的な形式にのっとりながらも、全曲にチェコの民族的な旋律やリズムが現れ、さらに当時ドヴォルザークが滞在しいたアメリカの黒人の音楽語法の影響もみられる親しみやすい曲です。中でも第4楽章はまるで俊馬にまたがって走っているようで、大変聴く者の心を和ませるものです。

ABQではここでも熱っぽい緊密な演奏を繰り広げますが、この演奏は「アメリカ」が断じてローカルな曲などではなく、インターナショナルな真価を持った曲であることを認識させるものではないでしょうか。もちろんスメタナSQを始めとするチェコの団体の「アメリカ」演奏は、「アメリカ」のチェコの民族的要素を強調するものでそれはそれで魅力的ですが、このABQの演奏は「アメリカ」がそれに止まらない普遍性を持ったものであることを明らかにする名演だと思うのです。

なおこのCDにはスメタナの弦楽四重奏曲第1番「わが生涯より」が併録されています。この曲は晩年不治の病に冒されたスメタナが自らの生涯を振り返って作曲したものです。しかし、ABQの演奏はこのようなスメタナの心境に共鳴しているのか疑問を感じさせるもので、ABQの悪い側面が出た演奏のように思います。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
アルバン・ベルクSQのドヴォルザーク「アメリカ」 クラシック音楽のある毎日/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる