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zoom RSS トスカニーニのベートーヴェン「田園交響曲」

<<   作成日時 : 2007/08/08 19:25   >>

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先週末は音楽を聴かなかったわけではないのですが、暑さに負けてしまったようで、心身とも不調で記事を書くことができませんでした。

さて今日聴いたのは、アルトゥーロ・トスカニーニ指揮NBC交響楽団の演奏するベートーヴェンの交響曲第6番「田園」です(1952年1月14日、カーネギーホールでのスタジオ録音)。「田園」とトスカニーニというと違和感のある組合せなのではないでしょうか。ドイツ・オーストリアののどかな田園風景を描いた交響曲と、客観的・即物的なトスカニーニとは相性が悪いのではないだろうか…というわけです。

そこで聴いてみると、それが全く杞憂であることがわかります。
まず音がびっくりするほど鮮明で、人の血の通ったもの音になっています。1999年にBMGから発売された国内盤のトスカニーニのシリーズはマスタリング技術の向上で非常に音質が良くなっていましたが、今日聴いたのは2000年に「不滅のトスカニーニ 2for1」と題するシリーズに収録されているもので(CD番号=BVCC−38088〜89)、1999年発売のものより更に音質がよくなっています。トスカニーニという指揮者は、こういう音を出す指揮者だったのか…と思わせるものです。
演奏もすばらしいと思います。まずアンサンブルの精緻さ、音量のコントロールといった点はいうまでもありません。予想通り早い目のテンポですが、説得力がすごいというのか、聴いているうちにこの早さが当然のように思われてくるのです。トスカニーニの演奏だと第4楽章「雷雨、嵐」がすごいのでは…と予想されるところで、実際その通りなのですが、第1楽章「田舎へ着いた時の楽しい感情の目覚め」から第2楽章「小川のほとりの情景」を経て、第3楽章「田舎の人たちの楽しいつどい」にかけての流れもま、すばらしいのです。ワルターのような心温まるのどかな田園風景とは違うかもしれませんが、トスカニーニなりの平和な田園風景が描かれているのです。まだ第3楽章後半部分と第5楽章「嵐の後の喜びと感謝の気持ち」の引き締まった演奏はさすがトスカニーニと思わせられます。

この「田園」はトスカニーニの隠れた名演だと言えるのではないでしょうか。トスカニーニはこのように一見彼のイメージにそぐわない曲でもそれなりにすばらしい演奏を残してくれています。こういう出会いがあるからこそ、ぼくのようなトスカニーニ・ファンはファンを止められないのです。

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コメント(7件)

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 アルトゥールさん、今晩は。読ませて頂きました。トスカニーニ ですか。父のお気に入りの指揮者でした。亡くなったその父を、今でも私は憎悪して・・・これ以上は書きませんが、悲しいですね。亡くなった人間に対しては絶対に批判的なことは・・・これ嘘ですね。ちょっと複雑なプライベートなことに触れてしまいました。失礼しました。
 ところで ベートーヴェン、私が持っているのは・・・
 フルト・ヴェングラー と リカルド・ムーティー が殆どです。じいさんですからしょうがないですね。
 話が変わりますが、ご子息、今が大変なときですね。私も(時効だから大丈夫でしょう、県に内緒で)昭和の終わりと平成の初めにかけて進学塾で教えていた時は、勉強をしない生徒を平手で叩いたものです。高い授業料を払うご両親の心情を察してのことです。学校でも生徒をよく殴りましたね。高校生は身体が大きいので私の方が反動でよろめいてしまったものです。今の時代でしたら大変ですね。
 今日は暑いので1日中、家で読書です。
 又、共通の話題を語りましょう。この暑さ、お身体お大事に。失礼致しました。
my favorite stories
2007/08/08 20:19
my favorite storiesさん、こんばんは。
いつも拙記事をお読み頂き、またコメントを頂いて
有難うございます。
トスカニーニは私の好きな指揮者です。最近思うのですが、
ずっと先の将来にわたって聴き継がれていくのは、トスカ
ニーニとフルトヴェングラーではないかと思います。アー
ノンクールを初めとする古楽器派は一時の流行で、しょせ
ん正統的なものとなりえない気がします。

父親憎悪というのは昔からのテーマですよね。「カラマー
ゾフの兄弟」のテーマの一つですが、ドストエフスキー自
身が実父を憎んでいたと聞きます。私も実は、父が嫌いな
んですよ。人間は、自分と異質なものを憎むのではなく、
自分と似たものを憎むということを心理学の本で読んだこ
とがありますが、はっとさせられる話です。
アルトゥール
2007/08/09 19:47
上のコメントに続けます。
私の子供時代も、先生が生徒をなぐったり廊下に立たせたり
は度々でした。今そんなことしたら大変のようですね。ただ
息子の話を聞いていると、先生が生徒に直接に力を行使でき
ないせいで学級が荒れてしまうケースもあるように思います。
これは難しい問題ですが…。ただ教育というものが、一般人
の考えているよりもずっと難しい仕事であることは確かだと
思います。

最後になりますが、暑い日が続く日柄、お身体を大切にされ
てください。
アルトゥール
2007/08/09 20:28
 こんばんは。暑いですね。(他に言うことが無い・笑)
 以前クライバーの記事のところで、いろいろ教えていただいてから、トスカニーニとフルトヴェングラーのベートーヴェンを、何曲か、聴き比べてみました。
 トスカニーニは、録音も演奏も引き締まっていて、思っていたよりずっと鮮烈、記事に書かれている田園なども、すばらしいと思いました。
 フルトヴェングラーは、もっと雄大で広がりのある感じ。ただ、録音も何となくぼんやりと広がっていて、残念です。
 トスカニーニでは、新しい記事に書かれている、レクイエムもよかったですが、同じくヴェルディのテ・デウム、ベートーヴェンのミサ曲なども、すばらしかったです。
 ミサ曲など、実演を聴いたら、どうなってしまうんだろう、と思うくらい。
Nora
2007/08/10 19:31
Noraさん、おはようございます。
コメント有難うございます。
今日も暑い一日になりそうですね。

トスカニーニの引き締まった演奏は、私は昔から魅力を
感じています。最近はマスタリング技術の向上により、
良い音で聴けるようになったのは有難いことです。彼の
全盛期は戦前だったそうで、その頃のニューヨークフィ
ルを振った演奏なども一度聴いてみたいと思っています。
「テ・デウム」も良いですね。ベートーヴェンのミサ曲
は残念ながらまだ聞いたことがありません。
フルトヴェングラーは確かに雄大な感じがします。彼は
演奏の際、その時その時に自己の内面から表出してくる
ものを大切にする指揮者だったそうで(そのため同じ演
奏は二度となかったという有名なエピソードがあります)
、彼の演奏は元来一期一会的なものだったので、スタジ
オ録音ではその魅力が半減されていると聞きます。彼の
ライブ録音を聞いてみたいと思っています。ブルックナ
ーのライブなど期待できそうですね。
アルトゥール
2007/08/11 08:46
 アルトゥールさん今晩は、お久し振りです。< 自分に似たものを憎む > 真理ですね。痛いところをつかれました。全くその通りです。父の顔、父の女好き。私にも受け継がれています。私も初代の六本木族ですからね。もう今は駄目ですが。
 今日から夏休みです。明日の競馬が楽しみです。今日は惨敗。いつも負けてばかりですが、先々週は9630円の中穴を何本か取ったんですよ。
 又、インテリジェンスなブログを楽しみにしております。失礼致しました。
my favorite stories
2007/08/11 21:22
my favorite storiesさん、こんばんは。
夏休み、楽しみですね。

私は競馬はやりませんが、勝負事の才覚は全くないので
やらないでよかったと思っています。
この春から夏にかけて息子と囲碁を互先で二十番打ち、
6勝14敗と惨めな結果に終わり、先相先に打ち込まれ
ました。今でも実力は上だと信じているのですが…。私
のこういう勝負事に対する才能のなさは、やがて息子に
とって、憎悪までいかないまでも軽蔑の対象となるのだ
ろうと思います。

夏休み、ゆっくりと骨休みされるようお願い申し上げます。
アルトゥール
2007/08/12 21:39

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