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zoom RSS ブッフベルガーSQのハイドン「弦楽四重奏曲第1番」

<<   作成日時 : 2008/03/31 21:48   >>

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今日3月31日は、凛虞さん主催、rudolf2006さん・うぐいすさん共催の「ハイドン・カルテットの日」です。

ハイドンは「交響曲の父」であるとともに、「弦楽四重奏曲の父」であることは有名な話です。実際、4楽章からなる弦楽四重奏曲形式は、ハイドンの、特に作品20の「太陽四重奏曲」以降の諸作品によって確立されたというのが専門家の考えのようです。
またハイドンは、生涯に60曲以上の膨大な弦楽四重奏曲を作曲しました。しかし残念なことに、「ひばり」「五度」「皇帝」など仇名つきの数曲を除き、今ひとつスポットが当っていないのが現状ではないでしょうか。
しかし、これは私の個人的な意見ですが、ハイドンの弦楽四重奏曲に凡作は1曲もありません。仇名つきでない、ほとんど無名の曲を聴いていても、良い曲だなあと実感させられる場合が多いのです。仇名以外の多くの作品群になかなかスポットが当らないのは、大変残念なことです。

またこれも私見ですが、ハイドンの弦楽四重奏作品(ハイドンの交響曲にも同じことが言えるように思いますが)の大きな特徴に、作曲時期による優劣があまり見られないというのがあります。モーツァルトの弦楽四重奏曲ですと、第13番以前の作品は第14番以降の「ハイドン・セット」に比べて劣ります。またベートーヴェンの初期弦楽四重奏曲も、実は名曲が多いのですが、それでも中期・後期の弦楽四重奏曲ほどのレベルでないことは否めないと思います。
しかし、ハイドンの場合は、最も後期で有名な作品76の「エルディーテェ」四重奏曲が、作品20の「太陽四重奏曲」や作品33の「ロシア四重奏曲」より上だとは言い切れないと思います。ハイドンはその創作時期にかかわらず、それなりの魅力ある作品を書き続けてきたのです。

さて今日聴いたのは、その最初の作品、作品1の1、弦楽四重奏曲第1番です。演奏はBrilliantレーベルのブッフベルガーSQ(録音時期:2004年10月)です。
画像


6曲からなる作品1は、この曲に限らずすべて5楽章編成で、急―メヌエット―緩―メヌエット―急という構成を取っています。したがって、ハイドンが後年確立する4楽章構成が確立される以前の作品だということになります。しかし内容も未熟というと、さにあらず、曲はもう「パパ・ハイドン」ならではのものです。(余談ですが、「パパ・ハイドン」というのは本当によくできた仇名で、ハイドンは決して厳父ではないのです。大人なのです。)
明るくて、人懐っこくて、素朴で純粋な大人・ハイドンの魅力がもうすでに開花しています。聴いていて本当に楽しくなる作品なのです。

ブッフベルガーSQの演奏は、ピースうさぎさんの記事を拝見して買い求めたのですが、生き生きとして引き締まった演奏です。現代楽器の団体ですが、古楽器演奏の影響を受けているのが分かります。交響曲にたとえれば、アーノンクール指揮コンセルトヘボウ管弦楽団のハイドンの交響曲演奏のようなものです。
ブッフベルガーSQはハイドンの弦楽四重奏曲全曲の録音はまだ完結していませんが、これを切に望む次第です。交響曲のベーム、ヨッフムにたとえられるべき、HungarotonのタートライSQの全曲録音と並んで座右に置いておいて、長く聴き続けていきたい録音だと思います。

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
アルトゥールさん、たびたびお邪魔いたしますm(_ _)m
この録音、確か発売になったばかりの第6集でしょうか? 速い!(笑)
さて、私もアルトゥールさんが仰るようにニックネームを持つ曲とそうでない曲の人気の差が曲の差には繋がらないと思います。
また、作曲時期にかかわらず安定した筆致で作曲されていることもアルトゥールさんに賛同いたします。しかし、それでも「ロプコヴィッツ」2曲と第83番となると…(明日の拙ブログでの「後編」に記す内容です(笑)。)
凛虞
URL
2008/03/31 22:00
凛虞さん、こんばんは!
何回も御来訪頂き有難うございます。
この録音は第6集で、数週間前購入したものです。

またニックネーム付きとそうでない曲の差、作曲時期
の問題につき、御賛同頂き、有難うございます。
ロプコヴィッツ2曲と第83番について、凛虞さんが
どう考えておられるのか、興味深々です。私は、エル
ディーテェ四重奏曲の作曲を終えた晩年のハイドンが
新たな境地に入ったことを示す作品として、プラスに
考えているのですが…。
アルトゥール
2008/03/31 22:17
アルトゥールさん、こんばんは。

今回のエントリー、うなづく点が多いです。ニックネームの有無や作曲時期による曲の優劣がありませんね(実はうぐいすの3回・4回目のエントリーでそのことに「ちょっとだけ」触れるつもりなのですが)。
ご紹介のブッフベルガーQ、良さそうですねえ。今回、次々とお薦めの盤が出てきてうれしい悲鳴です(笑)。あと、やはりタートライQのハイドン全集は基本なんですかねえ。値がはるのでなかなか手が出しづらくて、どうしたもんかと思っているところです。
うぐいす
2008/03/31 22:26
うぐいすさん、こんばんは!
コメントを頂き有難うございます。

ハイドンの弦楽四重奏曲ですが、現時点で全集を完成
しているのは、タートライSQ、コダーイSQ、
エンジェルスSQの3団体しかないように思うのです
よ。あと数年でブッフベルガーSQも完成させると思
いますが。この中ではコダーイSQが意外に良いよう
でNAXOSなので価格面での魅力もありますが、タート
ライSQがいちばん無難なのではないでしょうか。も
っとも自分はエンジェルスSQは聞いたことがないの
で偉そうなことは言えませんが…。
もっともブッフベルガーSQの完成を待つのが、一番
合理的な選択かもしれませんね。ブッフベルガーは1
枚500円程度ですから、1、2枚買って様子を見て
も損はないと思いますよ!


アルトゥール
2008/04/01 18:52
こんにちは。
ハイドンは実に駄曲がないと言うか、どれもこれも楽しめるので良いですよね。
ブッフベルガーQを気に入っていただけたようでなによりです。
私はまだ第6集を購入していないので近日にもとめたいと思います。
ピースうさぎ
2008/04/02 15:29
ピースうさぎさん、こんばんは。
コメントを頂き有難うございます。

ハイドンの弦楽四重奏曲に限らず、交響曲にも凡作は
あまりないように思います。ただ私はハイドン(とショ
スタコーヴィチ)に関しては、交響曲よりも弦楽四重奏
曲の方が上のように思います。
ピースうさぎさんの記事は、以前仰っていたように、名盤
主義に陥ることなく、自分などが全然知らなかった録音を
教えていただけるので大変参考になります。エームスのラ
ズモフスキーSQのショスタコーヴィチ全集などにも興味
を抱きました。
アルトゥール
2008/04/02 22:10

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