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zoom RSS カラヤンのシェーンベルク「浄夜」

<<   作成日時 : 2008/05/02 18:38   >>

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今年はカラヤンの生誕100周年ということで、ユニバーサル・グループとEMIの両社からいろいろと企画が出ているようです。ぼく自身も、カラヤンの録音はこれまで、ベートーヴェンやメンデルスゾーン、シューマンの交響曲全集や、ワーグナー「ニーベルングの指輪」、ヴェルディ「アイーダ」の全曲盤など多数所有しています。今日はふだんあまりカラヤンの録音を聴いてみようと思い、シェーンベルクの「浄夜」を聴いてみました。オーケストラはもちろんベルリン・フィルハーモニー管弦楽団で、1973年12月の録音です。カラヤンの「新ウィーン楽派管弦楽集」の中の1枚です。

ぼくはふだん、シェーンベルク、ウェーベルン、ベルクのいわゆる新ウィーン楽派の音楽はあまり聞きません。本ブログで新ウィーン楽派の音楽をエントリーするのも初めてのことです。新ウィーン楽派の中では、ベルクがわりと好きで、その「ヴァイオリン協奏曲」や「弦楽四重奏曲」を時々楽しんでいるのですが、シェーンベルクとなるとめったに聴きません。カラヤンの「浄夜」を聴くのも何年かぶりのように思います。
といっても、シェーンベルクが嫌いなわけではなく、音楽を聴く時間そのものをあまり確保できないので、どうしてもモーツァルトやベートーヴェンが優先されてしまい、シェーンベルクまではなかなか聴く暇がないというのが実情なのです。

さて久しぶりにカラヤンの演奏する「浄夜」を聴いてみて、いや聴きながら、何とまあ美しい音楽なのだろうかと感嘆しました。
「浄夜」は原曲の弦楽六重奏版が1899年の作曲なので、シェーンベルクの作品の中では初期の作品だということになります。カラヤンはこの曲の前衛性には目をつむり、完全にワーグナーを頂点とする後期ロマン派の側面からこの曲を捉えているようです。精妙さはこれ以上ありえないほどで、レガート満載、カラヤン・サウンド、カラヤン美学が満開です。まさに美と愛と官能のドラマです。
後期ロマン派的側面から捉えたなどというより、カラヤンの目を通してみた「浄夜」、カラヤンとシェーンベルクの合作とでも言った方が良いのかもしれません。中でも最も長大な第4楽章での美と官能のうねりは、ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」を思い出させます(余談ですが、この演奏を聴いてみてカラヤンの「トリスタン」を、まだ聴いたことがないので、聴いてみたくなりました)。

ぼくは「浄夜」はラサールSQによる原曲版の演奏を持っています。しかしこういう豊麗な世界は、やはりオーケストラでないと作りえないと思いました。この演奏では、オーケストラを聴く醍醐味を味わうことができるのです。
ぼくはカラヤンの全録音の何十分の一しか聴いたことがありません。しかし、この美しく精妙で豊麗な録音は、彼の全録音の中でも屈指のものではないでしょうか。それほどカラヤン美学が徹底して発揮されているのです。

聴き終えて茫然となるほど、美しい音楽を聴くことができました。

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コメント(5件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは
連休でしょうか?私は月曜、火曜と仕事です;
今年は連休はありませんでした〜。

カラヤンのシェーンベルク「浄夜」
至極の時間を過ごせますよね〜。
当たり前のことでしょうが、指揮者として、第一級だったと言えるのではないでしょうか? これほど美しい演奏、他の曲でもなかなか聴けないのではないでしょうか? 私も一回聴いて大のお気に入りになりました。

昔はカラヤンが好きとか言うと、「こいつはクラシックが分かっていない」とか言われたものですよね。それも遠い昔です。今頃になって、再評価されていますよね〜。カラヤンも時代に先んじていたのかもしれませんね、ようやくカラヤンの真価が認められる時代が来ているようにも思います〜。
いつも、素晴らしい演奏を教えてくださり、本当にありがとうございます。

ミ(`w´)彡 楽しい連休を〜 

rudolf2006
URL
2008/05/02 20:30
私もカラヤン生誕100年ということで、これまで購入してきたカラヤンのCDを一箇所にまとめようとCD棚の整理などしているところです。というのも、折角EMIのコンプリート集2巻を購入したので、その脇にカラヤンものをまとめたいと思ったからです。
そんな中で、ご紹介のあったシェーンベルクの「浄夜」のCDを久しぶりに取り出して聴きました。昔(1973年頃かな)カラヤンが来日した時に、この曲をNHKホールで聴いた覚えがあります。懐かしいです。良いひと時を過ごすことができました。ありがとうございます。
ひろはや
2008/05/03 15:01
rudolf2006さま
コメントを頂き有難うございます。
4連休のお仕事ご苦労様です。私はいちおう4連休ですが、
1日仕事に出るつもりです。

カラヤンの生前はアンチ・カラヤンの人が多かったですね。
私自身は曲によると思っていましたが、カラヤンかベーム
かと問われると、ベームかなと思っていました。
今年生誕100周年をきっかけに、廃盤になっていた録音
が復活したり、埋もれていた音源が発掘されたのは、嬉しい
ことです。
私は70年以前の若い頃のカラヤンが、さっそうとしていて
いいように思うんですよ。EMIにフィルハーモニア管と
録音したベートーヴェン全集を買ってみようかなと思ってい
ます。

アルトゥール
2008/05/03 17:06
rudolf2006さま
長くなったのでコメントを2つに分けます。

今から考えると、カラヤンも時期によって演奏スタイルに
差があり、晩年の演奏は濃厚すぎて、アンチ派が増えたの
ではないかと思います。私自身も晩年の演奏は総じて、
あまり好きになれませんでした。

しかし彼の若い頃の演奏を聴くと、時々びっくりするほど
良いものに出くわすことがあります。今回の「浄夜」もそ
うです。生誕100周年をきっかけに、意識的に彼の若い
頃の演奏を入手したり聴いてみようかと思っています。

なおrudolf2006さまには、いつも自分の知らない良い曲・演奏
を紹介して下さり、こちらこそ有難うございます。
アルトゥール
2008/05/03 17:20
ひろはやさん
はじめまして。
コメントを頂き有難うございます。

自分は昔からカラヤン=DGという先入観があったのですが、
カラヤンはEMIに良い録音を残していますね。
EMIのコンプリート集、私は買っていませんが、タワー
レコードの店頭で見て凄いラインアップだと思いました。

カラヤンの実演を経験されたとは羨ましいです。私は学生
時代はカラヤンのコンサートに行けるようなお金がなく、
就職すると今度は暇がなくなり、そのうちにカラヤンは亡
くなってしまいました。カラヤンやバーンスタインのよう
な大演奏家を生で聴いたというのは、一生の思い出になり
ますよね。
アルトゥール
2008/05/03 20:16

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