マイスキーの「セレナーデ/シューベルト名曲集」

ミッシャ・マイスキーの「セレナーデ/シューベルト名曲集」と題する作品集を聴いた。「アルペジオーネ・ソナタ」を中心に、「セレナーデ」「音楽に寄せて」「君こそは憩い」などシューベルトの歌曲の名曲14曲のチェロ編曲版が収録されている。共演者はダリア・オヴォラ(ピアノ)で、1996年1月の録音である。

さてアルペジオーネ・ソナタは、シューベルトらしい歌謡性あふれる旋律が盛り込まれたロマンティックな名曲だけれど、マイスキーのほの暗い抒情的な演奏スタイルはこの曲にぴったりだと思う。実はぼくは、2002年10月9日に、東京・サントリーホールでマイスキーがこの曲を演奏するのを聴いたことがある(ただし共演はオヴァラではなく、セルジオ・ティエンポだった)。その時もマイスキーとアルペジオーネ・ソナタとの相性の良さを感じた(演奏会後、マイスキーのサインを貰って帰ってきた)。マイスキーはCDでも、随所にヴィブラートをかけて、思い切りロマンティックに、朗々と演奏する。その結果、シューベルトの作曲が冗長と思われる部分でも、ずっとマイスキーの演奏に浸っていたいという気分になる。オヴァラのピアノがマイスキーのサポートに徹しているのも良いと思う。

14曲の歌曲のチェロ編曲版はまさにマイスキーの独壇場。彼の心優しいロマンティックな演奏を聴いていると、自然に心が癒されなごまされる。ただ今回聴いて思ったのだけれど、これらの曲は、一人でじっと聴くよりも、親密な恋人との語らいとかそういう場合のBGMに最も適しているのではないだろうか。ぼくの場合はもう18年以上も連れ添ってきた妻ということになるわけだが…。マイスキーとオヴァラには失礼かもしれないけれど。

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