ブレンデルのシューベルト「ピアノ・ソナタ第18番」

シューベルトの「ピアノ・ソナタ第18番ト長調D894を聴いてみた。演奏はアレフレッド・ブレンデル、1988年3月の録音である。この曲は「幻想」という仇名で呼ばれているようだが、これはベートーヴェンの「運命」と同様日本だけの仇名だと思う。ぼくはこの曲が昔から好きで、LP時代にブレンデルの70年代の録音をよく聞いていた。

第1楽章は長大だが、幻想的で歌謡的な雰囲気が終始続いている。第2楽章アンダンテは夢見るようで、安らぎや憧れも感じられる叙情的な楽章。ぼくはこの第1楽章と第2楽章が特に好きだ。第3楽章メヌエットはやや劇的だが、途中で心が安らぐ部分もある。第4楽章アレグレットは弾むように始まるが、やはり歌謡性が濃厚だ。

ブレンデルの演奏は非の打ち所のないすばらしいもの。曲に共感し、一音一音を本当に心をこめて弾いているのがよくわかる。彼は昔日本で「知的叙情派」と言われていたが(なぜ最近そう言われなくなったのだろう?)、うまい呼び方だと思う。たしかに、すぐれた知性と心のこもった叙情性が感じられる。

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