カルミナ四重奏団の演奏会

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昨日6月12日、東京都中央区の第一生命ホールで行われたカルミナ四重奏団の演奏会に行ってきました。
ぼくがカルミナ四重奏団の演奏会に行くのは、98年以来11年ぶりのことです。
同四重奏団のメンバーは、マティーアス・エンデルレ(第1vn)、スザンヌ・フランク(第2vn)、ウェンディ・チャンプニー(va)、シュテファン・ゲルナー(vc)で、1984年の創設以来不動です。

この6月、カルミナ四重奏団は、第一生命ホールで、4夜にわたりそれぞれテーマを持った演奏会を行っているようでした。ぼくが行った昨日はその3日目で、「世界をつなぐ者」と名づけられていました。
プログラムは次の通りです。

 メンデルスゾーン「弦楽五重奏曲第2番変ロ長調作品87」(共演:川本嘉子(va))
 ブラームス「ピアノ五重奏曲へ短調作品34」(共演:田部京子(p))

両曲とも純粋の弦楽四重曲ではないという意欲的なプログラムです。

最初のメンデルソゾーンの弦楽五重奏曲第2番は、ヴィオラが1挺加わったことを生かした大変スケールの大きい曲です。ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第7番「ラズモフスキー第1番」を連想させられることがあるほどです。
カルミナ四重奏団の演奏は、メンデルスゾーンのロマン派的な面を強調しようという意図の感じられるダイナミックな演奏でした。

次のブラームスのピアノ五重奏曲は、ブラームスの青年時代に書かれた、青年らしい情熱的な作品です。カルミナ四重奏団の演奏は、この曲の情熱的な面を強調しようとするエネルギッシュなものでした。第4楽章のクライマックスは迫力がありました。

アンコールは田部京子さんとともに、シューマンのピアノ五重奏曲の第3楽章が演奏されました。

カルミナ四重奏団といえば、濃厚、ダイナミックな演奏をするカルテットが多い現在において、柔軟なアンサンブルを聞かせてくれる貴重な存在だと思います。その反面、これまでは、時としてあまりにすっきりし過ぎたり、のびのびとして、作品のデモーニッシュな側面を表現するにはどうか、と思われる録音があったように思います。
しかし昨日の演奏会を聴くと、そのような不安点は払拭され、作品の本質の追及しようとする意欲的な演奏を聴くことができました。川本さん、田部さんとも、一体感のある演奏でした。
たいへん素晴らしい演奏会だったと思います。聴衆も大満足だったようでした。
また第1vnのエンデルレさんが名手であることは、前に行った演奏会やこれまでに聴いたCDによって知っていましたが、今回の演奏会を聴いて第2vnのフランクさん(エンデルレさんの実の夫人だと思います)も名手だということが認識できました。

コンサート終了後、サイン会に出席しました。クレスト1000シリーズから出ているドヴォルザークの弦楽四重奏曲第12、14番がカップリングされたCDのライナーノートに、カルミナの4人にサインをしてもらいました。すると最後のチェロのゲルナーさんが、自分のサインだけでなく当日の日付まで記入してくれました。ゲルナーさんのサービス精神の旺盛さの分かる、嬉しい出来事でした。


なお写真は6月4日に銀座の歩道で撮ったもので、本文との関係はありません。

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この記事へのコメント

2009年06月13日 11:10
アルトゥールさま こんにちは

カルミナ四重奏団の演奏会、行かれたんですね
面白いプログラムですよね~
五重奏曲を2曲、良いですね~
ブラームスのピアノ五重奏曲は、最近聴き始めた曲なのですが、本当に良い曲ですし~。

最後までサインをしてくださるというのは良いものですよね~。カルミナ四重奏団の演奏はハイドンのカルテットを持っています~。

ミ(`w´彡)
2009年06月13日 12:39
rudolf2006さま、こんにちは。
コメントを頂き、有り難うございます。
カルミナ四重奏団の演奏会は、自分にとって今年初めての
演奏会でした。
ブラームスのピアノ五重奏曲は、ブラームスの室内楽分野
での傑作の一つだと思います。メンデルスゾーンの五重奏曲
の方は、自分自身今年なるまで知らなかった曲ですが、隠れ
た傑作だと思いますよ。
カルミナ四重奏団のハイドンは私も持っています。他にシマ
ノフスキ、メンデルスゾーンの四重奏曲なども…。爽やかな
演奏を聞かせてくれるよいアンサンブルだと思います。
2009年07月10日 15:20
 こんにちは。
 アルトゥールさんが行かれた演奏会のちょうど前の日に、CDショップで、偶然カルミナ四重奏団のライブを聴く事ができました。
 遅ればせながら記事を書いたので、こちらにリンクさせていただきました。
 なかなかすばらしいと思ったのですが、何しろ四重奏団の生演奏はあまり経験が無かったので、アルトゥールさんの評価も高くて安心いたしました。
2009年07月10日 21:09
Noraさん、こんばんは!
久しぶりのコメントを頂いて嬉しいです。

私はカルミナ四重奏団は以前から注目しました。
アルバン・ベルク四重奏団の登場以降、濃厚な演奏をする
カルテットが多い中、カルミナ四重奏団はすっきりとした、
しなやかな演奏で、室内楽の原点のようなものを聞かせて
くれるように思います。
CDショップのミニ・ライヴは自分は近年行ったことがない
ですが、演奏家の素顔を間近に見ることのできる得がたい
機会ですね。

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