オイストラフ・トリオのシューベルト「ピアノ三重奏曲第2番」

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今日の東京はこの冬一番の寒さでした。1日中雪が降っていました。こんなに寒い日は昨冬にもなかったのではないかと思うほどの寒さでした。今日が祝日でよかったと思った人も少なくなかったのではないでしょうか。

今日聴いたのはシューベルトのピアノ三重奏曲第2番変ホ長調D100です。
演奏は、レフ・オボーリン(p)、ダヴィド・オイストラフ(vn)、スヴャストスラフ・クヌシェヴィツキー(vc)のいわゆるオイストラフ・トリオです。1947年の録音です。

シューベルトのピアノ・トリオ第2番は、メンデルスゾーンのピアノ・トリオ第2番と似た位置に置かれているのではないでしょうか。
すなわち両者とも、生涯にピアノ・トリオを2曲作曲しました。そして、この2人のピアノ・トリオといえば、圧倒的に第1番の方が有名です。しかし実際には、この両者の第2番の方も聴いてみると、2番も1番に劣らない傑作だと感じられるのです。

今日聴いたシューベルトのピアノ・トリオ第2番は、急・緩・急・急の4楽章構成を取っています。
第1楽章は明朗な楽章です。
第2楽章は、暗い情熱に全面を覆われた楽章です。ちょっとシューマンを思わせるものがあります。また本曲はシューベルトの死の前年に作曲されたとのことですが、この第2楽章には、同時期に作曲された室内楽の名曲、弦楽五重奏曲や弦楽四重奏曲「死と乙女」と同様の厳しさ・激しさのようなものが感じられるのではないでしょうか。
第3楽章は切れの良いスケルツォです。
第4楽章は、転調を駆使した、シューベルトらしい歌謡性の豊かな楽章ですが、ここにもほの暗い情熱が感じられます。

今日聴いたオイストラフ・トリオの演奏はBrilliantのオイストラフ・トリオのボックスの中に収録されているもので、Brilliantレーベルの復刻によるものです。
各メンバーの生年はオボーリンが1907年、オイストラフとクヌシェヴィツキーが1908年ですから、彼らの30代後半の油の乗った時期の録音だということになります。
オイストラフ・トリオの演奏というと、後年EMIレーベルに録音したベートーヴェンの「大公」トリオとシューベルトのピアノ・トリオ1番が有名です。これらの録音では、堂々とした風格豊かな演奏を聴かせてくれましたが、今日聴いたシューベルトの2番では、彼らの年齢のせいか、若々しさの感じられる精力的な演奏を繰り広げています。

ただし当時の旧ソ連の録音技術の貧しさは否むことができません。
ぼくがシューベルトのピアノ・トリオ第2番の名演奏として昔からよく聴いているルービンシュタイン/シェリング/フルニエのトリオの演奏と比べると、録音の悪さは歴然としています。演奏のコンセプトはたいへん良いと思うので、残念なことです。

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