フランチェスカッティ/カサドシュのベートーヴェン「ヴァイオリン・ソナタ第1~3番」

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昨日・今日と東京は温暖な気候に恵まれました。
土日ということで企業や役所が休日なので、節電の必要が薄らぎ、また報道を見る限り福島原発の危機もひとまず後退したようで、久しぶりに精神的に落ち着くことのできる1日でした。

今日は、ジノ・フランチェスカッティ(vn)とロベール・カサドシュ(p)の演奏するベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第1番から3番までを鑑賞しました。
録音は1番が1958年5月12~14日、2番と3番が1961年10月2~7日です。

前々から思っているのですが、ヴァイオリンという楽器の音色は最も春にふさわしいのではないのではないでしょうか。ヴァイオリンの美しく華麗な音色は、万物が芽を吹き、成長していく萌え出ずる春に聴くのにふさわしいように思うのです。

ところでベートーヴェンといえば、モーツァルト以前のヴァイオリン・ソナタが「ヴァイオリンの伴奏付きピアノ・ソナタ」と言われるほどピアノ中心に作曲されていたのに対し、ヴァイオリンとピアノに対等な立場が与えられたヴァイオリン・ソナタを確立したことで知られています。
しかし、今日聴いた1番から3番までは、まだモーツァルトと同様、まだ「ヴァイオリンの伴奏付きピアノ・ソナタ」の形態を残しています。だからといって作品として4番以降のヴァイオリン・ソナタより劣るわけではないと思います。
モーツァルトのヴァイオリン・ソナタのような優雅さは後退していますが、その代わりにベートーヴェン27歳という青年期の作曲らしく、素朴さと初々しさが前面に出ていて、モーツァルトにない独自の魅力を感じるのです。
ぼくは中でも、第3番の第2楽章・3楽章をたいそう好んでいます。

ところで、ぼくは本ブログで、これら3曲のスーク/パネンカ盤についての記事をかいたことがあります(下記の自己TBをご参照下さい)。スーク/パネンカの端正で真摯な演奏と比べると、今日聴いたフランチェスカッティ/カサドシュ盤は流麗です。清水の流れるような瑞々しい演奏です。特にフランチェスカッティの演奏にそのような側面が強いです。
スーク盤とフランチェスカッティ盤とは共に、どちらがどうと言うこともできない名演だと思います。

また、数々の名演を残したフランチェスカッティとカサドシュの名コンビをしのぶのにも、格好の1枚だといえるでしょう。

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