「アレクサンドラ・スム・ヴァイオリン・リサイタル」(5月31日)

昨日5月31日(水)、東京の浜離宮朝日ホールで行われたアレクサンドラ・スム(vn)とジュリアン・クエンティン(p)のリサイタルを聴きに行きました。
プログラムは次の通りでした。

シューマン: ヴァイオリン・ソナタ第1番
ストラヴィンスキー(編曲: ストラヴィンスキー&ドゥシュキン): ディヴェルティメント
(中休み)
シマノフスキ: 神話ー3つの詩op30
イザイ: 悲劇的な詩op12
バルトーク(編曲: バルトーク&セーケイ): ルーマニア民族舞曲

スムはネットで調べてみると1989年ロシア生まれ、現在はパリを拠点に国際的に活躍しているヴァイオリ二ストです。
管理人はスムについては昨年まで名前さえ知らず、今年1月26日の小林研一郎/日本フィルのサントリーホールでの演奏会で彼女がソリストを務めた時(曲はシベリウスのヴァイオリン協奏曲でした)、初めて彼女の演奏に接しました。そして、彼女のヴァイオリンの音色の良さと、今時に多いすっきり系とは正反対の情熱的な演奏スタイルに心惹かれるものを感じました。
そこでこの5月に日本で彼女のリサイタルが行われると知って、行ってみたのです。

当日のプログラムは上記の通り、シューマン以外は全て20世紀に書かれた作品です。
ベートーヴェン、フランク作品等のヴァイオリン・リサイタルの定番的な作品は1曲も含まれておらず、客受けに背を向けた意欲的なプログラムと言えるのではないでしょうか。
管理人にとっては、シューマン以外は初めて聴く曲でした。

聴き始めて、スムのヴァイオリンの音が思っていた通り良い音だと思いました。金属的になることは一切なく生きた木のような、なんとも言えない温かな音です。管理人の好みの音なのです。

演奏の方は、シューマンでは曲に内包された情熱と狂気のようなものをもう少し表現してもよいように思いましたが、ストラヴィンスキーから尻上がりに良くなっていったという感想を持ちました。
中休みをはさんでの後半は、特に良かったです。
ギリシア神話に題材を取ったというシマノフスキ作品は、曲自体が魅力的だった上に、スムのダイナミックで情熱的な表現が素晴らしく、続くイザイ、バルトークでも表現の幅の広い情熱的な演奏を聴くことができました。
リサイタル全体を通じて、最近流行している(?)古楽器演奏の影響を受けたと思われる鋭角的なスタイルとは一線を画した、個性的な演奏でした。またスムは、モーツァルトやベートーヴェンのような古典派よりも、ロマン派や近現代の作品との相性が良いように感じました。
また伴奏のクエンティンが良かったです。昨日は特に後半、ピアノ・パートに難しい演奏技術が求められる曲が多かったのですが、彼はそれを上手く弾きこなしていました。スムとの呼吸もぴったりでした。

なお、アンコールは「赤とんぼ」でした。クエンティンが日本語で「私たちは日本が大好きです」と聴衆に語りかけた後、演奏されました。

このように昨日のスム/クエンティンのリサイタルは、中々優れたもので、管理人は今後、このスムという年齢もまだ若いヴァイオリ二ストに注目していきたいと思いました。

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