ラグビーW杯、NZ対イングランド(10月26日)

昨日10月26日(土)、横浜国際総合競技場で行われたラグビーW杯決勝トーナメント準決勝第1試合、ニュージーランド(以下、「NZ」とします)対イングランド戦をテレビ観戦した。過去2大会連続優勝を果たし3連覇を目指すNZに、名将エディー・ジョーンズ監督率いる北半球の雄・イングランドが挑む注目の一戦である。
この試合、管理人は会食のためリアルタイムで観戦することができず、結果を知った後にテレビの再放送で観戦した。

イングランドは決勝トーナメント1回戦のオーストラリア戦でSOの位置に入ったオーウェン・ファレル(主将)をインサイドCTBに下げ、フォードをSOに起用する布陣で試合に臨んだ。

試合前、NZ伝統の戦いの儀式「ハカ」に際し、イングランドは通常のように1列に並んで見るのではなく、V字型に並んで対抗した。イングランドのこの一戦にかける闘志の現れと思われた。

試合開始直後、イングランドはラインアウトから右WTBワトソンのブレークし、左に展開。さらにタテにつなぎ、最後はアウトサイドCTBマヌ・トゥイランギがトライを挙げた。開始僅か1分の出来事だった。ファレルのゴールも決まり、イングランドが7ー0と先制した。結果的にこの開始僅か2分以内でのプレーが勝敗を左右することになった。
その後もイングランドは、キックを蹴らず、主にFWのパワー、フィジカルの強さを前面に押し出したタテ突進でゲームを支配した。テリトリー、ボール・ポゼッションの両面でイングランドが大きくまさった。しかし、NZも反則をほとんど犯さない堅守でイングランドの攻撃を32分のフォードのPGのみの最小限に抑え、10ー0で前半を折り返した。
攻撃力が世界一のNZが前半、完封されたことになる。

後半に入ってもイングランドの優位は続き、5分、敵ゴール前でのラインアウトからモールを形成して押し、SHヤングスが飛び込んだ。これはTMOの結果イングランドにモールの中での反則があったとしてトライを認められなかった(ただしこの判定は疑問だ)。昨日の試合、イングランドはゲームの入り、特にキックオフからの5分間を非常に集中している感があった。
9分、NZにノーボール・タックルがあり、フォードのPGでイングランドが13ー0と差を広げた。
13分頃からNZは必死の反撃に出たが、イングランドの守りが固くトライを挙げることができない。
しかし19分、NZは、敵ゴール前でのイングランド・ボールのラインアウトで、イングランドはスロワーとジャンパーの呼吸が合わず、ボールを拾ったFLアーディー・サヴェアがトライ。SOモウンガのゴールで7ー13とした。おそらくイングランドのサインミスだろう。

しかしNZはゲームの流れを最後まで変えることができなかった。昨日の試合、NZはFBボーデン・バレットや、今大会大活躍の新鋭WTBリースを中心に早いテンポでボールを動かそうとするが、イングランドのフィジカルの強さを生かした堅守、早い潰しに遭い、実らない。イングランドは、NZの攻撃オプションを全て分析・把握して、それぞれに応じたディフェンスを準備しているかのように思えた。

得点はその後、22分と29分にフォードがPGを決め、19ー7のスコアでノーサイドとなった。

イングランドの勝因は、強くてよく走るFWと、守備の堅さだろう。LOイトジェ、カリー、アンダーヒルの両FLらのタックルは光るものがあった。カリー、アンダーヒルはあまり大きくないが、非常に仕事量が豊富で、イングランドがW杯で優勝した2003年大会のヒル、バックの両FLを思い起こさせるものがあった。
エディー・ジョーンズ監督は、試合後のインタビューで、このNZ戦のために2年半の期間をかけて準備してきたと答えていた。イングランドのこの一戦に標的を絞った準備、ハードワークが実った番狂わせと言える。

NZは、負けるべくして負けた一戦と言えるのではないだろうか。後半のサヴェアのトライはイングランドのミスによるもので、自力では1点も取ることができなかったことになる。まさに完敗である。FW第3列や両CTBの争いではっきり劣勢だった。
管理人は、大会開始前から、前回大会でFW、BKの柱だったFLマコウとSOカーターが共に代表を引退し、彼らに代わる後継者が育っていないことや、ノヌー、コンラッド・スミスの両CTBが引退したことを理由に、NZが準決勝辺りで敗れることを予想していたが、予想は当たったことになる(ただし管理人は準決勝でウェールズがNZを破ると予想していた)。
3連覇というのはやはり難しい。ラグビーのW杯はもちろん、サッカーのW杯でも、まだ3連覇を達成した国はない。12年もの長い期間にわたり、充実した戦力を維持することは難しいのだろう。
同国のスティーブ・ハンセン監督はかねてから大会後の引退を表明していた。新監督は未定だが、新監督の下で、プレーヤーではボーデン・バレットやLOレタリックらが中心となって、一からのチーム作りに取り掛かることになるだろう。

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