ブレンデルのベートーヴェン「エロイカ変奏曲」

今日の東京は冬晴れの1日でした。
今日はアルフレート・ブレンデル(p)の演奏するベートーヴェンの「『エロイカ』の主題による15の変奏曲とフーガ」変ホ長調作品35を聴きました。1984年3月4〜10日の旧Philipsへの録音です。ブレンデルは同一の曲を複数回録音する傾向がありましたが、本曲はこれが唯一の録音のようです。

本曲はベートーヴェン(1770ー1827)中期の始めに当たる1802年の作曲です。主題に用いられているのはエロイカ交響曲の第4楽章ですが、エロイカ交響曲は1805年の完成なので本曲の方が創作時期が早いことになります。ライナーノート(アラン・タイソン(石井宏訳))によると、同主題は最初1801年に作曲されたバレエ「プロメテウスの創造物」終曲で用いられ、次に本曲、さらにエロイカ交響曲の順に起用されたようです。

本曲は15曲の変奏曲とフーガがから成り、ベートーヴェンの作曲した変奏曲の中では晩年の「ディアベルリ変奏曲」に次ぐ規模を有しています。しかし「ディアベルリ変奏曲」が千変万化の趣があるのに対し、本曲は全体として平明で、時にユーモアが感じられます。悪く言えば変化に乏しいということです。良く言えば、気軽に聴くことができ、ベートーヴェンの変奏曲作曲の技法を楽しむことのできる曲です。

ブレンデルの演奏ですが、知性派である彼としては珍しく(?)感興に乗って弾き進められています。難を言えば、やや一本調子で、単調なのではないでしょうか。
ブレンデルは3回録音している(ただし3回のうち2回はライブ録音です)「ディアベルリ変奏曲」で名演を聴かせてくれたピアニストで、本曲との適性も良さそうなイメージがあるので、このような感想を持ったのは意外でした。この辺は聴き手である管理人の心の持ちよう(聴いた時疲れていた等)が関係しているのかもしれません。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

ナイス

この記事へのコメント

2020年02月09日 23:54
アルトゥール様のブログが大好きです。
ここには本心の言葉が存在しているからです。
私はこちらのブログを勝手にリンクさせて頂きました、もしご都合悪ければ教えてくださいませ。
秘密のコメント欄が無かったのでここに書き込みさせて頂きました事をお詫び申し上げます。
心より感謝を込めて、よしな
アルトゥール
2020年02月10日 18:24
よしな様
コメントおよび拙ブログへのお褒めの言葉をいただき、有り難うございます。
リンクの貼り付け大歓迎です。
ここ数年、土日以外はほとんど記事を書くことができなってしまいましたが、読者の皆様の暖かいコメントは励みになります。
今後ともよろしくお願い申し上げます。