アーノンクール/CMWのハイドン「交響曲第53番『帝国』」

今日の東京は晴天です。ただし夜に一時雨が降るという予報です。
管理人は妻と共に食材の買出しに行った以外は、当然のことですが、家に引きこもった1日を送っています。

今日の1曲は、ハイドンの交響曲第53番ニ長調「帝国」です。
ネットで調べたところ、本曲は1778ー79年に作曲されたようで、ハイドン(1732ー1809)中期の作品ということになります。ハイドンは1770年頃、疾風怒涛期と言われる作曲上の変化があった時期がありますが(交響曲では第45番「告別」が疾風怒涛期の作品です)、その後の作品ということになります。
「帝国」というユニークなニックネームの由来はよく分からないようです。
演奏はニコラウス・アーノンクール指揮ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス(以下「CMW」と省略します)です。1990年6月の旧テルデックへの録音です。

本曲は急・緩・急・急の4楽章構成を取ります。
第1楽章は本曲の中で最も長大で、堂々とした力強い楽章です。
第2楽章はアンダンテですが、穏やかでのどかな楽章です。春の海のようです。管理人はこの第2楽章に大きな魅力を感じます。
第3楽章はメヌエットです。壮麗な楽章です。
第4楽章は明朗・リズミカルで印象に残ります。管理人はこの第4楽章にも魅力を感じます。

ハイドンの交響曲の中では、最後年の第94〜103番の「ロンドン・セット」と言われる作品群が録音が多く、有名だろうと思います。しかしハイドンはその長い創作生活を通して、当たり外れが少なくコンスタントに佳曲を創り続けた作曲家です。ロンドン・セット以前の交響曲の中にも佳作は多いのではないかと思います。第2楽章・第4楽章が大きな魅力の本曲第53番「帝国」もなかなかの佳作なのではないでしょうか。

アーノンクール指揮CMWの演奏は、スッキリ・テンポでのメリハリの効いたテキパキとした演奏です。もっとも管理人は本曲の他の演奏家による演奏を現在持っていないので、聴き比べができず、確かなことを言えません。
ただしハイドンの交響曲は、フル・オーケストラではなくCMWのような小編成の室内オーケストラの方が作品本来の姿を引き出すことができるのだろうと思います。

ここでアーノンクールについて一言。
アーノンクールは管理人の大好きな指揮者です。大指揮者だと思います。彼が自ら創設した古楽器オーケストラであるCMWを率いて2006年と2010年の2回行った来日公演は、共に聴きに行きました(曲目は2006年がヘンデル「メサイア」、2010年がバッハ「ロ短調ミサ曲」でした。本ブログにも、その時の感想を記事にしています)。
管理人に言わせると20世紀前半の指揮界の両横綱がトスカニーニとフルトヴェングラーだったとすれば、20世紀後半の両横綱はカラヤンとアーノンクールです。
前半の両横綱には、トスカニーニが客観派の代表でフルトヴェングラーが主観派の代表という正反対の性格を有していました。後半のカラヤンとアーノンクールにも正反対の違いがあります。カラヤンが伝統音楽の完成者であり、アーノンクールは革新的な音楽の創造者だったのです。
2015年、アーノンクールが永眠した時、管理人は大きな衝撃を受けました。

また私事になりますが、管理人はハイドンの交響曲全集というものを現在持っていません。
5年以上前にソニークラシカルのD・R・デイヴィス指揮シュトゥットガルト室内管弦楽団による全集を買い、一通り聴いたことがあるのですが、なぜかディスク・ユニオンに売却してしまいました。
しかしハイドンの100曲以上の交響曲の中には、本曲のような佳曲が少なからず含まれているはずです。またハイドンの交響曲は少なくともBGMとしては最高です。最近新型コロナ・ウイルスの感染拡大により外での飲食の機会がなくなり、コンサートのキャンセルも出たため、懐に余裕が出てきたため、再び全集を買おうかと思案しているところです。
D・R・デイヴィスの全集は現在廃盤のようなので、Brilliantレーベルのアダム・フィッシャー指揮オーストリア・ハンガリー・ハイドン管弦楽団による全集にしようかと思っているところです。

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この記事へのコメント

2020年04月28日 10:35
アルトゥールさん
ハイドンは晩年のロンドン・セットが有名です。でも個人的にはそれ以前の交響曲が好みなんです。
ハイドンの勤め先であったエステルハージ公の個人オケは、小編成ながら名人ぞろいで、ハイドンは技術的な妥協なしで作曲。ソロパートや室内楽的なからみを生かした傑作が生まれたわけですが、ロンドンのオーケストラは人数こそ多いものの、個々の奏者の腕前には期待できず、トゥッティを基本に作曲せざるを得なかったようです。それでも、もちろん傑作揃いですが、エステルハージ時代の融通無碍な音楽とは異質です。特に40番台はもっともっと演奏されるべきだと思っています。私が良く聴くのは鈴木秀美指揮 オーケストラ・リベラ・クラシカの一連の録音です。
2020年05月04日 18:27
ネコパパ様
コメントを頂き、またハイドンの交響曲について御教示を頂き、有り難うございます。
実は私も、ハイドンの交響曲の中で「ロンドン・セット」は、ハイドンならもっとやれるのに、というような作品が多いように思っていました。
ハイドンの交響曲は、現在全集を持っていないため、全貌を掴めないでいました。40番台ですね。鈴木秀美と共に注意しようと思います。
ハイドンの交響曲は私にとって、未踏の大陸のような存在です。