ムラヴィンスキーのチャイコフスキー「交響曲第5番」

チャイコフスキー:交響曲第4-6番 - ムラヴィンスキー(エフゲニ), チャイコフスキー, ムラヴィンスキー(エフゲニ), レニングラード管弦楽団
チャイコフスキー:交響曲第4-6番 - ムラヴィンスキー(エフゲニ), チャイコフスキー, ムラヴィンスキー(エフゲニ), レニングラード管弦楽団
今日の東京は雲一つない快晴で気温は上昇しました。日曜なので本来なら青山などに散歩に行きたいところですが、巣ごもりの生活を強いられています。
今日はチャイコフスキーの交響曲第5番ホ短調作品64を聴きました。
演奏はムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団です。1960年9月14ー15日のDGへの録音です。

昨日のエントリーがモーツァルトの弦楽四重奏曲だったので、まるで異なる傾向の曲を取り上げていると思われる読者の方がおられるかもしれません。
こういう訳です。毎日毎日巣ごもり生活を強いられると、1日に聴く曲は3曲、4曲に上り、色々な傾向の曲を聴いています。その中からの1曲を選んで記事にするので、記事で取り上げる曲の傾向は異なってくるのです。

さてチャイコフスキーの交響曲第5番ですが、管理人のあまり聴かない曲です。管理人はチャイコフスキーやドヴォルザークのような民族派の作品はあまり好みではないのです。
本曲は4楽章構成です。第1楽章は暗い情緒と哀愁の漂う楽章です。ロシアの民族的要素の濃い楽章です。
第2楽章は緩徐楽章ですが、陰鬱な色が濃く現れています。中間部で絶望的な叫びを聴くようです。
第3楽章はワルツです。本曲の大きな特徴です。ロシアの民族色を漂わせながらも平穏で、第4楽章への橋渡しのようです。
第4楽章はダイナミックで疾風のようです。最後に勝利の行進のような曲想になって曲を閉じます。

本曲はチャイコフスキーの後期3大交響曲の一つで、第6番「悲愴」に次ぐ又は「悲愴」と並ぶ人気曲だと思いますが、全体的にロシア民族色が濃厚な曲で、ハイドン・モーツァルト的な優雅さを好む管理人にとってあまり好きな曲ではありません。数年前なら大きな抵抗を感じたと思いますが、今日聴いてみて、なぜかそれなりに集中して聴くことができました。

ムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィルの演奏は、旧ソ連を代表するオーケストラだったレニングラード・フィルが西側に出て、西側の大レーベルであるDGに録音したもので、録音当時大きな話題となったはずです。同時に録音された交響曲第4番・第6番と共に、従来、これらの曲の代表的な名演と評価されている録音です。
今日聴いてみて、ムラヴィンスキーの持ち味と言えばそれまでですが、剛直一辺倒で、ロシアの民族色要素をあまり強調しない演奏だと思いました。しかし特に第3楽章で、柔らかさが欠けているのではないでしょうか。早いテンポで一気に突き進む感のある第4楽章に、ムラヴィンスキーとレニングラード・フィルの個性がよく現れているように思います。
しかし1960年というステレオ初期の録音というハンディがあり、音の抜けの悪さは否定できないように思います。

管理人は本曲のムラヴィンスキー以外の演奏は、カラヤン/ベルリン・フィルとバーンスタイン/ニューヨーク・フィルのともにDG盤を持っています。カラヤン盤の方はチャイコフスキーを聴くというよりカラヤンを聴いているような演奏で、デリカシーや曲への共感に欠け、あまり名演だとは思いません(もっとも「レコード芸術」誌では、カラヤンが晩年にベルリン・フィルではなくウィーン・フィルを振った録音が推薦されており、それは聴いたことがないのですが…。)。
結局管理人の持っている中では、バーンスタインが最晩年にDGに入れた感情濃厚型の録音が最も名演ということになると思います。

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この記事へのコメント

2020年04月28日 10:16
はじめまして。ネコパパことyositakaと申します。

チャイコフスキーの第5番は人気曲ですが、個人的には苦手、実は私も同じなんです。ただ、ごくたまに聴きたくなることがあり、そういうときはこのムラヴィンスキーを取り出します。ムラヴィンスキーは「交響曲なら、チャイコフスキーとショスタコーヴィチの第5です」とインタビューで語っているほど、お気に入りだったようです。

アマオケメンバーの知人によると、もっとも演奏したがる人気曲とのこと。鳴りが良く、演奏のし甲斐があるのでしょう。個人的にはフィナーレがしつこいのが気になりますが、こういう非常時にはストレス解消になるかもしれません。
アルトゥール
2020年04月28日 18:40
ねこぱぱ様、コメントを頂き、有り難うございます。
チャイコ5番について同じお考えと聞き、ホッとします。
確かにムラヴィンスキーは、本曲のライブ録音を多数残しているようですね。旧メロディアから出たライブ録音は、本人のライブ録音を世に出したいと意志からだろうと思います。ムラヴィンスキーは第4番については、DGへのスタジオ録音以外ほとんど残っておらず、このギャップに本人の趣味が反映されているのだろうと思います。
第5番終楽章は、旧ソ連の指揮者だと爆演しそうな曲想ですよね。ムラヴィンスキーは爆演していないので、その点は好ましいように思います。