ブラームスのクラリネット五重奏曲/オッペンハイム、ブダペストSQ

ブラームス「クラリネット五重奏曲」~ウラッハ、ウィーン・コンツェルトハウスSQ」について
今日の東京は寒かった。ブラームスの名曲「クラリネット五重奏曲」は、こういう晩秋の紅葉が色づき、散り始めたような季節によく似合う。この曲の名盤として有名なのは、ウラッハとウィーン・コンツェルトハウスSQの演奏だろう。ぼくもウラッハ盤が自分の聴いた中では最高だと思うが、今年はちょっと変わったものを聴いてみたいと思い、デヴィッド・オッペンハイムとブダペストSQの演奏を聴いてみた。1961年3月のCBSへの録音である。

第1楽章は静かに始まり、途中で感情が深まる。この楽章はクラリネットと弦楽器が同調し、同じ方向を向いている感じがする。そしてクラリネットの柔らかい音が、時には弦楽器を包んでいる。第2楽章は、弦楽器群を伴奏に、クラリネットが語りかける。来し方行方を語り、情熱・憧憬・孤独そして諦観を語る。ぼくはこの第2楽章が特に好きだ。第3楽章はクラリネットと弦楽器群のかけ合い。第4楽章は、クラリネットと弦楽器群の会話だ。両者は、時には静かに時には熱っぽく、語り合う。そして最後は寂寥感に包まれて終わる。

ブダペストSQの演奏はこの団体らしく引き締まった立派なもの。オッペンハイムのクラリネットは、明るい目の音だが、ちょっと表情に乏しいように思う。この録音がまるで忘れられたようになっているのは、そのせいかもしれない。

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