カラヤン メンデルスゾーンの交響曲第3番「スコットランド」

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メンデルスゾーンの交響曲で最も有名なのはあの明るく輝かしい第4交響曲「イタリア」で、次が第3番「スコットランド」ということになるのではないだろうか。ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルの演奏で第3「スコットランド」を聴いてみた。録音は1971年1月である。
メンデルスゾーンは20歳の時スコットランドを旅行し霊感を得たそうだが、実際の完成は33歳の時で、彼の全5曲の交響曲の中で最後に完成されたものである。

日本人はスコットランドと聞くと何を連想するだろうか。シェークスピア「マクベス」(全くの余談になってしまうけれど、ぼくはシェークスピア悲劇の中では「ハムレット」「オセロ」よりも「マクベス」「リア王」の方を好んでいる。「マクベス」で、主人公のマクベスが何かに取り憑かれたかのように次々に悪事・殺人に手を染めていく心理描写は、すごい迫力がある)の舞台にもなった冷たく霧深い風景、荒涼とした草原、独特の民族衣装と音楽、ウィスキー、それに中村俊輔とその所属するセルティックといったところだろうか。ぼくはスコットランドに行ったことはないので、その程度しか思い浮かばない。しかしこのメンデルスゾーン「スコットランド」は標題音楽を得意とした彼らしく、そのようなスコットランドのイメージを音楽によって描き切った名作だと思う。

この曲は4楽章構成だが、全楽章が続けて演奏される。まず第1楽章はまさに霧に包まれたうっそうとしたスコットランドの風景の音楽による描写だ。第2楽章は明るく躍動的に変わるが演奏時間は短く、穏やかで歌謡的な第3楽章に変わる。そして第3楽章に途中から再びうっそうとした雰囲気に変わる。第4楽章は躍動的だが、全体的に憂愁の影を帯びている。この「スコットランド」交響曲は、「イタリア」と並ぶメンデルスゾーンの傑作だと思う。

演奏はカラヤンとベルリン・フィルのコンビの全盛期のもので、音色の美しさ、演奏の精緻さは比類ないものだ。カラヤンはメンデルスゾーンやシューマン、ブラームスといったドイツ・ロマン派音楽との相性が中々良いのではないだろうか。

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