J.S.バッハのカンタータ第202番「消えよ、悲しみの影」

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今月の上旬、妻とぼくの結婚記念日があった。結婚したのは平成元年だからもう19年目だということになる。19年も経つと、妻がいてくれるのが当然のような感覚になってしまい、結婚記念日のことは妻とぼくの間の話題にも上らなくなってしまった。けれども妻とぼくは、平均的な結婚19年目の夫婦の方々よりも仲が良いのではないだろうか。ぼくたちにはそういう自負があるし、友人たちからも仲が良いと思われているようだ。

ところでブログ仲間のNoraさんにバッハのカンタータについて色々教えていただいたので、結婚にちなんで「結婚カンタータ」と呼ばれるカンタータ第202番「消えよ、悲しみの影」BWV202を聴いてみた。演奏はエリー・アメリング(ソプラノ)とコレギウム・アウレウム合奏団で、1960年代の独ハルモニア・ムンディへの録音である。

この曲を聞いたのは何年かぶりだったのだけれど、久しぶりに聴いて作品の気品の高さ、典雅な美しさを満喫することができた。中でも、オーボエと通奏低音(チェンバロ)に乗って歌われる第7曲のアリアは、飄々として典雅でとても美しい。
作曲された18世紀前半の、美しい風景に囲まれた地方の教会での、家族と数人の親しい友人だけで営まれる敬虔な祈りと美しい歌に満ちた結婚式が想像される。もちろん現代の結婚式のような豪華さはないが、新婚の2人の幸福さは現代と同じくらいか、それ以上だったはずだ。

コレギウム・アウレウム合奏団のメンバーによる演奏はさすがに古さを感じさせるが、録音当時30歳くらい(?)だったと思われるアメリングの演奏が、可憐でたいへん美しい。こういう古典的な美しさを持った曲は、時代様式とか背景とかそういうことは考えないで、ひたすらソプラノの美声に耳を傾けたいところだ。

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