ラグビーW杯の見どころ

日本のメディアでは大きく取り上げられていないようだけれど、ラグビーのワールドカップ(W杯)が、来月9月7日にフランスで開幕する。日本を含む20ヵ国が参加する。5ヵ国ずつ4つのプールに分かれて予選リーグを戦い、各予選リーグの上位2ヵ国、合計8ヵ国が決勝トーナメントに進出する、という仕組みだ。
ラグビーのW杯はまだ歴史が浅く、今回が6回目。なおこれまでの優勝国は、第1回(1987年)=ニュージーランド、第2回(1991年)=オーストラリア、第3回(1995年)=南アフリカ、第4回(1999年)=オーストラリア、第5回(2003年)=イングランド、となっている。

今回の第6回大会の優勝候補筆頭はニュージランドと見られる。フランカー(FL)マコウ、スタンドオフ(SO)カーターら好選手を擁し、フォワード(FW)、バックス(BK)ともに強力。試合運びにも長けている。これを、スクラムハーフ(SH)グレーガン、SOラーカムと名選手が健在のオーストラリア、FWのパワーが参加国中随一と見られる南アフリカ、開催国で北半球実力№1と思われるフランスが追う、という見通しだ。

さて日本代表だが、予選リーグの試合日程は次の通り(日本テレビ系で放送予定)。
 9月8日 オーストラリア
 9月12日 フィジー
 9月20日 ウェールズ
 9月25日 カナダ

日本代表はラグビーW杯には第1回からずっと出場しているものの、1991年の第2回で1勝を挙げたのがこれまでの唯一の勝利で、第3回以降はずっと全敗という不名誉な結果に終わっている(余談だが、この第2回の時の監督が、後に三井住友銀行執行役員に昇進しながら、急逝された宿沢広朗氏だった。現在、作家・加藤仁氏が宿沢氏を主人公にして執筆したノンフィクションが売れ行きを伸ばしている)。今回はニュージーランドが第1回W杯を優勝した時に主力だったJ・カーワン氏が日本代表のヘッドコーチに就任し、決勝トーナメント進出を目標に実力強化に努めている。カーワン氏は、サッカーのブラジル代表のドゥンガ監督と似たタイプの熱血漢だ。

だが、これはぼくの予想だが、初戦のオーストラリア戦は、相手が優勝候補の一角であり、正直言って勝ち目はないだろう。ラグビーはサッカーと異なり、身体と身体がぶつかり合うスポーツだから、彼我の体力の差がどうしても物をいう。日本がラグビーでオーストラリアで勝つ可能性は、サッカーで日本がイタリアやブラジルに勝つ可能性に比べて、何十分の一、何百分の一しか存在しないのだ。ただし、グレーガンとラーカムのコンビは全盛期を過ぎたとはいえ、ラグビー史上最高との声もあるハーフバックス(HB)団である。日本の選手たちは、彼らと対戦できること自体を幸せだと思ってほしい。

さてオーストラリア戦が敗戦必至だとすれば、第2戦のフィジー戦以降に2勝以上、できれば全勝することが決勝トーナメント進出のため必要になってくる。厳しいというのが正直な予想だろう。最後のカナダだけは五分の実力かもしれないが、現在の実力からいってフィジー、ウェールズ戦は、もちろん勝ち目はあるが日本不利は否めないだろう。

ぼくの考えでは、日本代表の鍵は敗戦必至だと見られるオーストラリア戦でどれだけやれるかだ。この試合でまるでタックルが決まらずに完敗するようでは2戦目以降も見通しは暗い。逆に、オーストラリア戦で善戦でき、ある程度やれるという手応えが得られれば、2戦目以降に明るい兆しが見えてくる。個々の選手では2大会連続の主将を務めるナンバーエイト(NO8)箕内選手、トライ数世界記録を持つウイング大畑選手が特に注目される。ぼく個人的にはロック(LO)の大野選手も…。
ぼく自身はここ数年、ラグビーの日本代表は負けてばかりなので、日本代表の試合そのものをあまり見ていなかった。しかし今回のW杯はカーワン氏という本場の本物がヘッドコーチに就任したので、注目している。9月8日のオーストラリア戦は特に注目したい。

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