パールマンのモーツァルト「ヴァイオリン協奏曲第5番『トルコ風』」

今日12月22日は冬至です。今日はモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第5番「トルコ風」K219を鑑賞しました。
演奏はイツァーク・パールマン(vn)とジェームス・レヴァイン指揮ウィーン・ハーモニー管弦楽団です。1982年6月のDGへの録音です。

モーツァルトの5曲のヴァイオリン協奏曲はすべて、1775年のモーツァルト19歳の年に作曲されています。
いずれも、ギャラント風というのでしょうか、華麗で美しい旋律に溢れています。その反面、陰影に乏しいという感がなくはありません。そのせいでしょうか、ベートーヴェンやメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲のような名作という評価を受けていないように思います。
しかしこれらモーツァルトの5曲は、旋律楽器としてのヴァイオリンの特質を生かした作品で、深いことは何も考えず、華やかで美しい旋律に、ただただ耳を傾け酔いしれるのにふさわしい作品のように思います。

5曲の中では、1番・2番よりも、3番から5番までの3曲の方が作品の出来が良いように思います。3番から5番までは、ぼくはどの曲も甲乙つけがたいほど好きでいます。
今日聴いた5番は、第3楽章に異国情緒を思わせる旋律が現れるところから「トルコ風」というニック・ネームを持っています。全曲を通じて、華麗で優雅で美しい旋律に溢れています。独奏ヴァイオリンの美しい音色と旋律を楽しむべき作品です。ぼくは3楽章とも好きでいますが、特に華麗な第1楽章が好きでいます。

パールマンの演奏は、この曲のスタンダードというべき出来映えだと思います。彼の肉付き豊かな美しい音色と、歌心にあふれた華麗な歌い回しが、曲の性質によく適合していると思います。一本調子という面がないわけではなく、その点が近年パールマンの評価が下がってきた原因ではないかと思いますが、ギャラント風で華麗なこの曲の場合はそれで別に問題はないと思います。
80年代にモーツァルトの交響曲を多数録音したレヴァインとウィーン・フィルのバックアップも、まず万全だと思います。

ぼくは、この曲の演奏は、パールマン盤の他に、同じ80年代にDGに録音されたクレーメルとアーノンクール指揮ウィーン・フィルの演奏も持っています。クレーメル/アーノンクール盤が、踏み込みの鋭い、刺激に富んだ演奏であるのに対し、パールマン/レヴァイン盤は安心して独奏ヴァイオリンの奏でる美しい旋律に耳を傾けていることのできるもので、両方持っていて、その時の気分によりどちらかを選んで聴いています。

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